来月頃から一般のお宅のエアコンクリーニングのご用命が増えてくる季節でございます。

少しネガティブですがエアコンクリーニングにおける故障リスクについてのお話です。

製造取付から約10年~15年以上の機械に関しては、お水と洗剤による高圧洗浄において故障のリスクが生じます。とても稀なのですが、しっかり養生をして慎重に作業をしても作業直後や作業の翌日などに壊れてしまう(電源入らない、冷えない等)ことは珍しくありません。若い機械では洗浄したくらいで壊れることはよほどの作業ミスがない限りは皆無ですが、特に15年を超えてくると作業の刺激に耐えられずもともと経年劣化していた電子基板などが壊れたり、外装やルーバーなどの樹脂製の部品の経年劣化で脱着時に破損してしまうリスクが高まります。また、それらの修理をしたくてもメーカーによる部品の保有期間が過ぎていて修理不可(新しくエアコンを買い替えるしかない)という事態もあり得るのです。

弊社ではヒヤリング時にこれらのリスクをしっかり説明させていただいた上で、エアコンクリーニングを実施するか否かを(製造から10年以上の機械の場合)お客様に判断していただいております。

特に現状で悪臭が有るなどで洗浄の必要性が高い場合を除けばリスクを冒して洗浄を実施するよりも機械の寿命まで様子を見ながら使用していただいたほうが良いかも知れません。

一方で「どちらにしても汚れが酷いのでダメ元で洗浄してもし壊れたら買い替えるからやっちゃってください!」となることもよくあります。その場合万が一作業が原因で機械が壊れたとしたらこちらでメーカー修理依頼をさせていただいて保険による賠償の対象になります。しかし前述のように部品欠品による修理不可でお買い換えを余儀なくされた場合はそれを補償することはできません。

お電話によるヒヤリングで取付から10年以上経っていないと伺っていて、当日現場にて室内機に記されている製造年を確認して15年以上経っていることが発覚するなんてことがたまにあります。そんな時はその場でリスク説明をさせていただいて作業が中止になってしまうことも珍しくありません。

その場合はキャンセル料や出張料などはいただいておりません。

手ぶらで帰るのが嫌だからといって、現場で無理に作業をおすすめして万が一壊れてしまったら大変な思いをされるのはお客様ですのでネガティブな感は否めませんが、弊社では誠心誠意リスク説明をさせていただいております。